アルバルクの来季のユニフォームの色は緑じゃなくなるのかな

アルバルクの来季のユニフォームの色は緑じゃなくなるのかな

アルバルク東京のシューティングガード田中大貴選手と対談して、彼の絵を描かせてもらった。

(記事はこちら http://goo.gl/ZNlB2L )
(・アルバルクの新チームカラーが黒赤だけどユニフォームの色もそうなるんだろうか。おなじみの緑のユニフォームを描きながらそんなことを思った。)

背番号は24番。

その由来はコービーブライアントではなく、出身校である長崎西高の西。2、4のようだ。

今の時代であっても、少なくない数の日本人が田中大貴選手の態度、たたずまいに懐かしさに似た親近感を覚えるのではないだろうか。

言葉数は多くなく、重ねた努力の量に信を置く。

話しぶりは誠実で丁寧、だが基本自分のやってきたことが真実であり、
それ以上余分な言葉を重ねることを望まない。

外柔内剛、柔らかな表情の奥の、胸のうちにゴツッとしたものを潜ませている。

田中大貴選手は私にはそういう人物に映った。

大学時代から日本代表に選ばれ、実績実力ともに同世代の中でトップを走る。

プロスポーツ選手としてもっと自己表現、アピールのようなことをしていいのではないかとも思うが、態度は終始控えめだ。
それが現代のバスケ選手として良いか悪いかは分からないが、一緒に仕事をするとしたら、信頼できる若者と感じるだろう。


男子日本代表はこの7月にリオ五輪の世界最終予選を闘った。(対談はそれよりも前)

各地域の予選で出場権を勝ち取ることのできなかった国々の中で上位の国が集まって、残り3つの出場枠を争う。そこにはセルビアやフランスなど、まぎれもない世界の強豪も名を連ねる。日本はアジアで4位に入り、この最終予選で闘う権利を得た。

大方の予想に反し、この最終予選を闘う12人のメンバーに田中は選ばれなかった。

本職ではないポイントガードもやらせてみたかったので試したが、やはり本職のPGには及ばなかった、という落選の理由を目にしたが、何度考えても私にはその理路がよく飲み込めなかった。
もっとも、外から見ている人間に分かることはそんなにない。


日本男子代表はラトビア、チェコに続けて敗れ、リオ五輪出場の道は断たれた。

アジア勢未勝利のこの最終予選で勝つことの困難さは予想されていたとはいえ、力の差をまざまざと見せつけられることになった。
改善しなくてはならない点があれもこれもと、いくつも浮き彫りになった。
収穫は何かと言えば、このまま手をこまねいていては永遠にこの差は埋まらないと身をもって知ったことではなかったか。この現実から始めなくてはならない。


インターネットで未明の試合を見ながらコートにいない田中に思いを馳せていた。

彼は何を思ったか。また機会があれば聞いてみたい。

日本代表はコテンパンにやられたが、その経験も実際に味わった12人には大きな財産になるはずだ。
その経験をできなかった。
落選の悔しさを飲み込んで、仲間の惨敗を目に焼き付け、そこに自分がいないことに腹を立て、自分がいま何をしなくてはいけないかを考えていただろうか。

強烈な焦燥感を持って自分を向上させるべく動き始めたかもしれない。


想像が正しければ、残り2か月足らずで始まる新たなシーズン、新しい田中大貴を我々は見ることになる。

コートサイドに足を運ぶ理由がここにもある。


井上雄彦

2016.07.25

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